子供のいない夫婦の相続問題を考える

 

子供のいない夫婦の相続というのは、関与する人数が少なく思えますし、トラブルになるイメージがあまりないかもしれませんが、意外と問題が生じやすい印象があります。

そこで今回は、子供のいない夫婦の相続で問題になりやすいケースについて考えてみます。

法定相続分を押さえよう

まずは遺言書などが無かった場合に、法律のルールがどうなっているか確認しておきましょう。

民法は、子供という相続人がいない夫婦の片方が亡くなった場合、法定相続については二つのケースを定めています。

1.相続人が、配偶者と被相続人の直系尊属(両親または祖父母)の場合

配偶者をB、直系尊属X・Yを相続人とします。

→この場合は、被相続人の遺産をBが2/3、X・Yが1/3を相続します。

2.相続人が、配偶者と被相続人の兄弟姉妹の場合

配偶者をB、兄弟姉妹O・P・Q・Rを相続人とします。

→この場合は、Bが3/4、O・P・Q・Rが1/4を相続します。

もしO・P・Q・R中のOが亡くなっていれば、Oの子ZがOの相続分である1/16を相続します(代襲相続)。

生じやすい問題

先述のように子供の相続人がいない夫婦の相続問題では、前記(1)のように相続人が被相続人の配偶者と直系尊属だけの場合は、相続人の人数が限られていますから相続を巡るトラブルが生じることが少ない傾向があるでしょう。

しかし、(2)の例のように相続人が、配偶者と被相続人の兄弟姉妹(時にはその子)にまで範囲が広がる場合は、相続人の人数が増え、この点がトラブルの元になるケースが見受けられます。

相続人が多ければ、相続人の特定には戸籍謄本や除籍謄本等を取り寄せる数が増えるなど手続きが煩雑化しますし、時間と費用もかかります。

さらに相続人の人数が多ければ、感情的なもつれも生じやすく、トラブルへと発展しかねません。

そうなれば、遺産分割協議がスムーズに進められなくなり、協議は船が暗礁に乗り上げたような状態になってしまいます。

こうなれば遺産分割協議書の作成やそれに基づく遺産分割は、もはや不可能と言えるでしょう。

このような事態に陥ることは絶対に避けなければならないことです。

トラブルを避けるためには

さきほど紹介したようなトラブルを避けるためには、適切な遺言書が有効です。

一例をあげるなら、前記(2)の例、つまり、配偶者と兄弟姉妹が相続人の場合、兄弟姉妹には遺留分がありませんから、配偶者のみに相続させる遺言書を作成するのも一つの方法でしょう。

また同様のケースであっても、状況によっては配偶者四分の三、兄弟姉妹四分の一という法定相続分を、あえて遺言書で配偶者二分の一、兄弟姉妹も二分の一と明記することも、後日の争いを防止する手段になることがあります。

そして法定相続分の変更以外にも、遺言書に明記することでトラブルを防止する方法はあります。

まとめ

相続人となる子供のいない夫婦の遺産相続について述べてきました。

上述のように、トラブルは遺言書に明記することによってある程度防止することが可能ですが、専門的な知識や経験がなければ、適切な防止策を講じるのはかなり困難なことです。

こういう問題は、やはり専門家(行政書士・弁護士)に一度ご相談いただくのがよいのではないでしょうか。

ASB行政書士事務所は遺産相続について皆様のお手伝いをいたしますので、是非ご利用ください。

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